
肩こりが進行すると、首や肩周りの筋肉が硬直し、頭痛を引き起こすことがあります。
この肩こりから発生する頭痛は緊張型頭痛と呼ばれ、特に後頭部から首にかけて痛みを感じることが多いです。
以下に肩こり由来の頭痛の特徴とメカニズムを詳しく紹介します。
1. 後頭部や首の付け根に現れる鈍い痛み
肩こりによる頭痛は、後頭部や首の付け根に鈍い痛みや圧迫感として現れます。肩や首の筋肉が緊張し、その緊張が首の後ろから後頭部にかけて広がるため、頭の後ろ側に痛みを感じやすくなります。
2. 頭全体が締め付けられるような痛み
肩こりによる緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような感覚が特徴です。これは、緊張した筋肉が頭皮の筋肉とも連動し、頭部全体に圧迫感が生じるためです。デスクワークが長時間続くと、このような痛みが強まる傾向があります。
3. 目の奥やこめかみの痛み
肩こりがひどくなると、首や肩周りの筋肉の緊張が血流を悪化させ、目の奥やこめかみにも痛みが放散されることがあります。血行不良により酸素供給が低下することで、こめかみにズキズキとした痛みや、目の奥の重さを感じることがあります。
詳しい頭痛の症状の種類
腕や手のしびれ

首や肩の筋肉が圧迫されることで、神経にも影響が及び、腕や手にしびれが生じることがあります。
肩こりが慢性化すると、頸椎が変形して頸椎症を引き起こすことがあります。また、肩周りの筋肉が神経や血管を圧迫する胸郭出口症候群も発症しやすくなり、これが腕や手のしびれの原因になることがあります。こうした症状は一度発症すると治療に時間がかかるため、早期の対処が重要です。
肩こりによる腕や手のしびれの症状について
肩こりが進行すると、肩や首周りの筋肉が硬直して神経を圧迫し、腕や手にしびれが生じることがあります。このしびれは神経圧迫性の症状で、首から腕や手にかけて伸びる神経が影響を受けて発生します。以下に、肩こりが原因の腕や手のしびれについて詳しく説明します。
1. 首から手にかけて広がるしびれ
肩こりによる筋肉の硬直は、特に頸椎(首の骨)付近にある神経を圧迫することがあり、これにより首から肩、腕、そして手指にかけてしびれや痛みが広がります。この状態は、パソコン作業やスマートフォンの使用で前かがみの姿勢が続くと悪化しやすいです。
2. 神経の圧迫によるピリピリした感覚
肩や首の筋肉が緊張すると、神経が圧迫され、ピリピリとした感覚やチクチクした痛みが腕や手に感じられることがあります。これは、特に腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれる神経の束が影響を受けた際に起こりやすく、肩こりが進行すると持続的に感じることも多いです。
3. 筋力低下や動かしにくさ
神経圧迫がひどくなると、単なるしびれだけでなく、腕や手の筋力低下が起こり、物を持ち上げたり細かい作業を行うのが難しくなることもあります。特に、長時間手を動かすことが辛くなり、日常生活に支障をきたす場合もあります。
4. 神経痛の広がり
肩こりが悪化して首周りの筋肉が神経を圧迫すると、放散痛といって、しびれや痛みが腕や手だけでなく、肩甲骨周辺や背中に広がることがあります。これにより、首や肩だけでなく、腕や手までだるさや痛みが感じられるようになります。
肩こりの放置とそれに伴う不調の悪化に要注意

こりが長期間続くと、筋肉の緊張が交感神経を過度に刺激し、自律神経のバランスが崩れる原因や首や肩周りの筋肉が長期間にわたって緊張状態に置かれるため、次第に頸椎(首の骨)や周囲の組織に影響を及ぼすようになります。この状態が続くと、頸椎症や胸郭出口症候群が発症しやすくなります。
痛みが持続する事で身体的・精神的な不調を引き起こし、肩こりがさらなる悪化へとつながる悪循環を生み出します。 その為、肩こり症状でお悩みの方はお早めに対処を行い予防しましょう。
1. 不眠や睡眠の質の低下
肩や首の痛みやこりが続くと、就寝中にリラックスできず、深い眠りに入るのが難しくなります。また、自律神経の乱れにより交感神経が優位な状態が続くため、睡眠の質が低下し、不眠や寝つきの悪さ、夜中に目が覚めるなどの症状が現れます。睡眠不足が続くと、さらに疲労感や肩こりが増加し、症状の悪化を招くことになります。
2. 消化器系の不調
自律神経の乱れは、消化器系にも影響を及ぼします。交感神経が優位になると、消化機能が抑制され、食欲不振、胃もたれ、腹痛、便秘といった症状が現れることがあります。これにより、必要な栄養がしっかり吸収されなくなり、肩こりの改善に必要な回復力も低下する可能性があります。
3. 頭痛やめまい
肩こりの慢性化により、頭部への血流が滞り、緊張性頭痛やめまいが引き起こされます。自律神経の乱れによって血管が収縮しやすくなり、頭痛が悪化することが多いです。これらの症状は、集中力の低下や仕事のパフォーマンスの低下につながります。
4. 疲労感と倦怠感
交感神経の過剰な刺激により、慢性的な疲労感や倦怠感を感じやすくなります。体が休息しても疲労が取れない状態が続くと、日常生活や仕事での活動意欲が低下し、ストレスが増大して肩こりがさらに悪化することもあります。
5. 精神的な不調
自律神経の乱れは、精神的な不調も引き起こしやすくなります。肩こりや頭痛が慢性化することでイライラや不安感が増し、さらには軽度のうつ症状が現れることもあります。これによりストレスが増え、肩こりや身体の緊張がさらに強まるという悪循環が生じます。
6. 頸椎症や胸郭出口症候群のリスク
肩こりが慢性化すると、首や肩周りの筋肉が長期間にわたって緊張状態に置かれるため、次第に頸椎(首の骨)や周囲の組織に影響を及ぼすようになります。この状態が続くと、以下の理由から頸椎症や胸郭出口症候群が発症しやすくなります。